ガイアフロー静岡蒸溜所
シングルモルトウイスキー
発売のご案内

ガイアフロー
シングルモルトウイスキー静岡
プロローグK

 シングルモルトウイスキー静岡、その序章を飾るのが、プロローグK。日本ウイスキーの新たな未来が、ここから始まります。

 静岡蒸溜所では、KとWという呼び名の2基の初留用蒸留機が稼働しています。Kは、1950年代に日本で製造された歴史ある蒸留機。今は無き蒸留所から静岡蒸溜所に移設され、伝説の蒸留機は不死鳥のごとく蘇りました。そのしなやかに伸びた優美なシルエットと、蒸気の間接加熱により、軽やかで華やかな味わいの原酒を生み出しています。

 プロローグKは、この伝説的な蒸留機Kで蒸留し、静岡蒸溜所内で熟成された原酒のみをブレンドした、シングル・ウォッシュスティル・ウイスキー。原材料には、英国産大麦麦芽だけでなく、日本国産大麦麦芽を贅沢に使用。繊細でデリケートな、日本らしい味わいのウイスキーが誕生しました。ウッディな味わいにピート香が軽やかに漂う、心地よい余韻をお愉しみください。

◆アルコール度数:55.5%
◆内容量:700ml
◆販売本数:5,000本(日本市場限定)
◆希望小売価格:8,130円(税抜)
◆発売日:2020年12月19日(土)

ウイスキーの初リリースに寄せて

2012年6月、ウイスキーの聖地スコットランドのアイラ島への旅がキッカケとなって、静岡蒸溜所は誕生しました。

2016年9月にウイスキーの製造免許を取得してから、4年が経ち、初年度に仕込んだ原酒がようやく3年物のウイスキーへと成長してくれました。

最初の年は、軽井沢蒸留所より移設した蒸留機Kで造った原酒がほぼ全量を占め、原材料の大麦麦芽も半分は日本産を使用し、ほとんどをバーボンバレルに詰めています。 

プロローグKは、その造りを反映し、樽はバーボンバレルのみ、蒸留機Kの原酒のみをブレンドし、日本産大麦麦芽の比率を50%超としました。

シングルモルト静岡から、日本ウイスキーの新たな可能性を感じていただけたら嬉しいです。

ガイアフロー静岡蒸溜所
代表 中村大航

静岡ブルーロゴ

静岡蒸溜所 プロローグK 製造工程

モルト粉砕 MALT MILLING

原料の麦芽を粉砕するこの真紅の機械は、粉砕機 = MALT MILL。1989年に英国で作られたビンテージものです。

かつて、歴史ある蒸留所で使用されていましたが、2011年に蒸留所は閉鎖。その後、オークションで売りに出さていたところを、静岡蒸溜所が落札しました。落札後に国内で修繕をし、製造に用いています。

プロローグKでは、日本ウイスキーの名に相応しく、日本産大麦麦芽を50%超使用。そのほかにも、英国産やカナダ産の麦芽を原料とした原酒も使用しています。
日本産の大麦麦芽ならではの、繊細でデリケートな味わい。そこに、英国産ピーテッド麦芽が軽やかなピート香を演出し、英国産ピルスナー麦芽やカナダ産ピルスナー麦芽が甘く豊かな香りを添えています。

次の糖化の工程で、含まれているでん粉が、じゅうぶんお湯に溶け出していくよう、砕く粒の大きさを調整します。

 

糖化 MASHING

粉砕された麦芽は、ステンレス製の巨大なタンク、糖化槽 = MASH TUNに、大量のお湯とともに投入されます。お湯は蒸溜所敷地内にある井戸からくみ上げた、仕込み水を加熱したもの。

麦芽の中にはデンプンと、糖化酵素と呼ばれる分解酵素が含まれています。かくはんしてしばらく経つと、糖化酵素がデンプンを分解して、糖分に変え、糖はお湯の中に溶け出して行きます。

この工程を糖化といい、甘い麦のジュースが出来上がります。

この甘い液体を麦汁 = WORTといい、次の工程、アルコール発酵に必要な糖分をここで準備します。

発酵 FERMENTATION

甘い麦汁に、酵母(イースト)を投入すると、酵母が、含まれている糖を消化して、アルコールと二酸化炭素に分解します。これをアルコール発酵といいます。こうしてできたアルコールを含む液体のことを、もろみ = WASHと呼びます。

 アルコール発酵は大きな木製発酵槽 =WOODEN WASH BACKの中で進行します。最近ではステンレス製の発酵槽が多いのですが、静岡蒸溜所では木槽を使っています。

アルコール発酵が終わったあと、ウイスキーの味わいを高める、乳酸発酵が始まります。これに必要な乳酸菌が、木の発酵槽の中にはたくさん棲息しているのです。

静岡蒸溜所の発酵槽の材料は、一般的なオレゴンパインのほかに、周囲の山から切り出してきた、静岡産の杉が使われています。

地元産の杉に棲む乳酸菌が、風土に根ざした、静岡らしい個性をシングルモルトに与えます。

蒸留 DISTILLATION

沸点の低いアルコールは、加熱すると水より早く蒸発します。この時間差を利用して、アルコールを濃縮する工程を、蒸留と呼びます。

ウイスキーの蒸留には蒸留機 = POT STILLと呼ばれる、巨大な銅製の釜を使います。ウイスキーは、他のスピリットなどの蒸留酒と異なり、2回蒸留を行ないます。

その1回目の蒸留に使われる初留蒸溜機は、かつて由緒ある蒸溜所で使用されていたもの。日本で1950年代に製造された年代物の機械です。長年の稼働で経年劣化が顕著でしたが、移設を機に修繕、改良し、日々の製造に使えるように再生しました。

この蒸溜機は、蒸気の間接加熱方式を備え、社内では K という呼び名がついています。プロローグKには、この蒸溜機Kで蒸留された原酒のみが使われています。

蒸留で、原酒の味わいを左右する大きな要素として、蒸留機の上に煙突状に伸びるヘッドと呼ばれるパーツと、そこから水平に伸びるくちばし状のラインアームというパーツがあります。

この蒸留機の、長くて細いネックとラインアームは、設計者がフルーティーで、軽やかな味わいを意図したものと想像されます。

熟成 MATURATION

スコットランドの法律に「木の樽で3年以上熟成したものでないと、ウイスキーと呼んではいけない」というものがあります。

ウイスキーは樽に育てられます。

プロローグKで使用された樽は、EXバーボンバレルです。一度だけバーボンの熟成に使われた古樽で、甘いバニラのような香りが特徴です。

ウイスキーの熟成は、樽が外気を呼吸し、原酒の水分やアルコールを揮発させることにより進みます。この時に蒸発して消えてしまう量のことを「天使の分け前」と呼んでいます。

庫内の寒暖の変化が大きくなるよう、特別に設計された熟成庫により、より多くの原酒が天使の分け前として蒸発していくことにより、熟成が促進されます。

 

ブレンド BLENDING

十分に熟成された原酒は、樽から払い出され、複数の樽の原酒を混ぜ合わせることで、深みと広がりを持つウイスキーへと昇華します。この作業をブレンドと言います。

プロローグKでは、200を超える3年熟成の樽の中から厳選された、31樽の原酒をブレンドしています。

まだ若いウイスキーではありますが、日本産麦芽由来のソフトでデリケートな味わいと、樽から溶け出したウッディさが絶妙に混じり合い、また、程良いピート香が心地よい余韻を演出しています。

樽は、ひとつひとつが個性を持ち、その置かれた環境によって熟成の状態は異なり、ひとつとして同じ味わいになりません。ブレンダーと呼ばれる担当者は、ひと樽ひと樽、香りから原酒の出来具合を判断して、選び出しています。