関係者各位
ガイアフロー株式会社
代表取締役 中村大航
静岡蒸溜所について、静岡市と土地賃貸借契約を締結し、
共同記者会見を開催いたしました
今回の記者会見の中で、静岡蒸溜所の外観および事業概要を発表いたしました。また土地については、静岡市所有の土地を賃借して、建物を建設いたします。
以下が、記者会見の内容となります。
代表中村による、事業説明
ガイアフローディスティリング株式会社の代表をしております、 中村大航と申します。本日は足下の悪い中、お集まりいただき、誠にありがとうございます。
弊社は、玉川地区に静岡市が所有する土地を活用し、静岡蒸溜所を建設して、ウイスキーを製造いたします。
このプロジェクトは、3年前からスタートしております。全くのゼロから起ち上げとなりますので、様々な課題がありました。中でも、蒸溜所の用地を見つけることが一番難しいテーマとなりました。
静岡県内でいくつかの候補地を検討いたしましたが、ウイスキー造りに合う土地は見つけられませんでした。
そんな中、一年前に静岡市が所有する玉川の土地をご紹介いただき、まさに「ここしか無い!」と感じた次第です。
玉川を選んだ理由ですが、まず水です。ウイスキーつくりには良い水が欠かせません。静岡市の水源となっている、安倍川の美味しい水があります。
つぎに熟成に最適な環境です。 緑豊かな自然、きれいな空気があります。玉川地区は、山と緑と川に恵まれ、ウイスキーの本場、スコットランドを彷彿とさせるような素晴らしい土地だと思います。
さらにアクセスが良いこと。新東名の新静岡ICから20分、東京、名古屋からも片道2時間の日帰り圏内です。
そして何よりも大事なことは、地元の方々のサポートをいただけること。玉川地区には、地元愛に溢れた積極的に活動されている住民の方々や未来を見据えて農業に取り組まれている方々がいらっしゃいます。早くもコラボレーションの企画がいくつも机に上がっています。
以上のように、ウイスキー造りに必要な全ての条件を満たす、奇跡のような場所に巡り会うことができ、本日晴れて、静岡市との契約を迎えることができることを、本当に嬉しく思います。田辺静岡市長をはじめ、静岡市の職員のみなさまの厚いご支援に心から感謝いたします。
さて、ここで本プロジェクトのパートナーをご紹介いたします。
CSA不動産の小島社長。コンサルティングをお願いしております。ウエストコーストのバストン・デレック。建物の建設をお願いしております。おふたがたには、これからもご協力の程よろしくお願いいたします。
資金につきましては、協調融資の形で商工中金静岡支店、清水銀行本店の2行にご対応いただいております。
製造設備につきましては、まず軽井沢蒸溜所の製造設備を既に購入済みでありますが、こちらを移設いたします。それと同時に、ドイツのハイブリッド蒸留機を購入いたします。将来的には、スコットランド製の蒸留機を導入予定です。
建物は、工場としての機能性を重視しながらも、 「見学できる工場」としてデザインをしております。ご来場いただいたみなさまに、製造工程を体感していただけるようになります。
建物の建設着工は本年9月を予定しておりまして、ウイスキーの製造開始は16年春になる見込みです。最初のシングルモルトウイスキーの発売は、3年間の熟成を経た後、19年中、オリンピックに間に合うよう、を予定しております。
以上、簡単ではございますが、静岡蒸溜所の概要となります。
記者会見にて、質疑応答
Q. 朝日新聞:ガイアフローは輸入会社ですか?
A. 中村代表:輸入酒販売業です。輸入販売卸、通信販売小売を行っているのが、ガイアフロー株式会社です。
Q. 朝日新聞:ウイスキー工場の総投資額は?
A. 中村代表:初期投資額が4億円超の予定です。
Q. 朝日新聞:従業員の人数は?
A. 中村代表:全体で10名を超える規模になる見込みです。
Q. 朝日新聞:お隣にできるリフレ玉川とのコラボはどんな形になりますか?
A. 中村代表:まずは弊社がリフレさんのお弁当を購入することです(笑)ゆくゆくは蒸溜所内に売店を開設して、リフレ玉川で製造された加工品を販売していきたい。
Q. 朝日新聞:地元の農産物とウイスキーの関係はありますか?
A. 中村代表:地元で育った大麦や穀物を原材料として、ウイスキーやスピリッツ・リキュールの製造を検討しています。
Q. 読売新聞:土地の賃貸契約の期間と賃料を教えてください。
A. 静岡市:2016年3月末まで、合計30万円強です。3月末までに売却の予定です。
Q. テレビ静岡:どのようなウイスキーブランドをつくっていかれますか?
A. 中村代表:華やかさ、フルーティーさ、そして日本らしい繊細さを備えた味わいのウイスキーをつくりたい。それが世界中のいろいろなバーで飲まれることをイメージしています。
Q. テレビ静岡:そのウイスキーに、静岡らしさをどのように活かしていきますか?
A. 中村代表:静岡の水、そして熟成する環境がウイスキーを育むます。静岡の温暖な気候が、どんなウイスキーを形作るのか、私自身も興味があります。きっと飲んだときに、静岡らしさを感じられるウイスキーになるのではないでしょうか。
Q. 時事通信:国産のウイスキー蒸溜所は珍しいとのことですが、国内に何カ所ありますか?
A. 中村代表:国内にはシングルモルトウイスキーの蒸溜所は8カ所あります。メーカーとしては、キリン、ニッカ、サントリー、本坊酒造、江井ヶ嶋酒造、ベンチャーウイスキーの6社です。スコットランド全体でも100カ所強しかなく、日本酒の県の酒造組合くらいの規模でしかありません。
Q. 時事通信:ウイスキー製造を手がける動機を詳しく教えてください。
A. 中村代表:まず、私自身がウイスキーが一番好きなお酒だからです。そして輸出産業として、ウイスキーに可能性を感じています。いまのスコットランドは、かって「世界の工場」と言われた工業は見る影もない。一方でスコッチウイスキーは、百年経った現在でも輸出されて外貨を稼いでいる。ウイスキーは、その土地でしかできないオンリーワンの商品であること。ウイスキーは世界中に市場があり、輸出が容易であること。ジャパニーズ・ウイスキーの評価が世界トップクラスになっていること。ウイスキーは難しいビジネスではあるものの、生産者が少ないところに参入するので、チャンスがあるものと考えております。
静岡蒸溜所 事業概要